平成27年のねじばな便り(雑記) 有峰森林文化村新聞まとめ

有峰森林文化村新聞http://www.arimine.net/annai/newpaper.htmは、有峰森林文化村が発行しているニュースペーパーですが、改行も読みにくいし、索引も分かりづらかったり、続けて読みにくいという欠点があるので、少し纏めてみています。

今回は、元祖編集長中川さんの雑記録を取り出してみました。平成27年のものを今回はまとめてみます。

中川さんは政治的な思想もいろいろとお持ちですが、そういう記事はこちらhttp://yadamake.blog.jp/archives/14230322.htmlをご覧ください。

左翼っぽい言葉も様々出てきますが、書いてることは良いこと書いてますよね。

〜映画セットのような富山にあっての有峰〜 平成27年4月3日

 荒井由実に中央フリーウェイという曲がある。
こんな歌詞がある。
町の灯が やがてまたたきだす 二人して 流星になったみたい
中央フリーウェイ 右に見える競馬場 左はビール工場
この道は まるで滑走路 夜空に続く
 高速道路、新幹線、国道バイパスを利用すると、富山県もこんな感じだ。ところが、そんな構造物の下や近辺を歩くと、つらくなる。私の家の近くに、能越自動車道と北陸新幹線が走っている。
 試しに、あなたのお家から、校区の小学校まで歩いてごらんなさい。自動車に乗ってはだめ。ジョギングもだめ。あるいは試しに、あなたの町以外で、平野部の駅に降り、1時間歩き回ってごらんなさい。いずれも、疲れる。ただし、富山、高岡、新湊は後から述べるので保留。有峰の遊歩道を2時間歩いても平気なのに。アスファルトと土の差だけでは説明できないものがある。
 母の実家、妻の実家は、それぞれ小矢部川左岸にある。小矢部市の田川あたりから、高岡市の五十里あたりまで、能登半島の丘陵が砺波平野に落ち込んだ地帯である。山と平野が接するあたりに家々が集まり、集落の神社が山際に並んでいる。枕草子の「秋はゆうぐれ」、あるいは「朧月夜」。そんなところだった。砺波平野の中央部、散居地帯の私の所とは趣がまったく違う。違いがなんとなく不思議だった。ところが、能越自動車道が走るようになり、国吉あたりは雰囲気一変。
 京都に東映太秦映画村がある。江戸の町が再現されているが、木造の日本橋は橋の半分しかない。映画はほんのちょっとの場所さえあれば作れるのだ。撮影したフィルムを編集するからである。富山県の北陸新幹線キャッチフレーズ、「映画1本の時間で、映画のような世界へ」はよくできている。映画やテレビの旅番組のように編集すれば、あるいはスポットで写真にとれば、あるいは新幹線や高速道路で走り抜ければ、美しい富山なのである。しかし、歩いてみて、本当に美しいかどうかは別である。
 自動車で走ればあるいは新幹線に乗れば、景色が飛んでいくので、風景の殺伐化に気づかない。とりわけ、新幹線の防音壁は高い。しかし、これらの高架建設による殺伐化は住む人の心をじわじわと攻撃しているのではあるまいか。
 平野部がこんなことだからこそ、有峰は貴重だ。亀谷料金所から入り、再び出るまでの一日なり二日の間、醜悪なものは、視界に入ってこない。その有峰、2004年10月有峰ハウス完成式にあわせて、1泊2日の「有峰逍遥の旅」を開催し、京都大学工学部教授の樋口忠彦さんに来ていただいた。樋口さんが有峰に来られたのは初めて。キャンプ場で、樋口さんに講演してもらった。雨が降っていたので、傘をさしての講演であった。30人あまりが軒先のコンクリートの階段に座って聞いた。なぜ樋口さんにお願いしたか。樋口さんに、「日本の景観」という本があるからである。
 瀬戸内海を東に進んだ神武天皇が大阪難波に上陸して満足せず、大和盆地に行ってようやく根拠を定めた話。平安時代、中国の都を真似て、平安京を京都盆地の中央部に作ったものの、朱雀大路のあたりはさびれ、いつしか銀閣寺・南禅寺・清水寺の山際が好まれていった話。そして、母や妻の実家の山際地域がなぜ素晴らしかったか、その理由もわかる。
 私は、「日本の景観」を読んで、高野山と有峰が重なった。遠い昔、人々は、立山千寿ケ原から常願寺川を遡上した。立山カルデラを経て、支流の真川を遡上した。折立で峠を越えたとき、高原盆地有峰がぱっと視界に広がった。桃源郷。それを追体験できるのが、砥谷半島遊歩道である。遊歩道は尾根道の緩やかな登りである。40分あまりで展望台に着く。南に有峰湖がどんと広がる。午後の陽が湖面に反射している。空海が、高野山に桃源郷を見出した気持ちになる。展望台から先に進んで水際を歩くのはさらによい。猪根山遊歩道もいい。遊歩道両脇の樹々の枝によるトンネルと、二つの展望台。さらには、キャンプ場のキャンプファイアサークルの草っぱらにピクニックシートをしいて仰向けになる。視野の周囲をミズナラやカラマツが囲み、真ん中に青い空と白い雲。有峰は、樋口理論、どんぴしゃなのだ。
 以下の記事を読んでいただきたい。樋口さんと参加者の感想がある。
 斯波さんは前回の記事で、「有峰は富山県の故郷ではあり続けてほしい」と言っている。斯波さんは上に述べたことを直感していたのである。
「街」という京都を歌った歌が好きだ。「街 ナターシャ・セブン 岩崎宏美」で検索すると出てくる。
 歌詞は、樋口理論そのもの。歌の中に路面電車が出てくる。もはや、京都に、ほとんど残っていない。さて、保留にしておいた富山、高岡、新湊。ここには路面電車がある。心底、ありがたい。

〜有峰への誘い方〜平成27年4月17日

 有峰の魅力は、歩いてもらわなければ伝わらない。しかし、有峰林道をドライブして、有峰ダム展望台でちょっと降りて風景を眺めておしまいの人が多い。あるいは、展望台で一服して、有峰ビジターセンターで館内を回り、芝生広場を一回りし、有峰記念館で食事やコーヒーして、車に戻り帰る人が多い。「放っておけば、遊歩道を歩いてみようという人は、1割もおられないだろう」と私は考えている。
 第一に、有峰ビジターセンターの職員による、体をかけての遊歩道案内。そもそも、人は、地図を渡されても、地図を見ながら初めての山の道なぞ、おっかない。街中の地図とは違うのである。その遊歩道としては、ビジターセンターの向かいにあって10分で回れる遊歩道が最適。他の遊歩道は、2時間ほどかかるから、お手軽なのである。
 第二に、楽しい時間のすごし方のさりげない紹介。なんといっても、キャンプ場がお勧めである。車から降りて、湖畔まで、ほどよく森の中を楽しめるだけでなく、弁当を食べるのにこんな相応しい場所はないし、管理棟の畳でお昼寝も心地よい。
 第三に、有峰森林文化村が開催している行事。公民館単位で実施している日帰り語り部講に参加していただいて、冷タ谷遊歩道に土地勘をつけていただいて、家族やお友達を誘っていただいて、もう一度、冷タ谷を楽しんでいただく。あるいは、高校生学びの森のOB・OGが、大人になって友達を連れて来てくださる。これらのパターンがありがたい。
 第四に、文化村スタッフによる、音楽の生演奏。県内にそんな観光地はないのではあるまいか。
 マスコミによる報道は、瞬間風速は高まりこそすれ、すぐ元に戻る。これらの地道な勧誘が基本である。マスコミやインターネットによる勧誘が乱舞する中にあって、こんな勧誘こそ人は求めている。これを忘れたら、せっかくの有峰ファンが「何をしてくれた!」と離れていく。このように、私は考えている。

〜穴洞谷。ここほどわくわくさせるところは、ない。〜

 有峰で働いていたころ、有峰林道が開く前のあわただしい準備をしている5月の下旬、天気のいい日は、時間を見つけて、穴洞谷に行ったものだ。ビジターセンターから歩いて行ける。
 薬師岳に降った雪が土の中にもぐりこみ、真川の川を、もぐりぬけ、穴洞谷のところで、泉となって湧き出している。この穴洞谷の先で取水した水を、有峰ハウスなどの猪根谷の施設では飲んでいる。
 道から、50メートルも歩くと、轍(わだち)に、カエルの卵がゼリーにつつまれて、縄のようにつながっている。そして、その先には、ミズバショウとリュウキンカが可愛い姿を見せている。ミズバショウの白、リュウキンカの黄色。大きな木の株の下から、薬師岳からの水が、ドドドと、流れ出している。キリリとした冷たさ。
 しかし、有峰林道が開けば、あっという間に、穴洞谷から素晴らしさは消える。ミズバショウが大きくなって、可憐さを失うからだけではない。藪がどんどん形成され、行けなくなるのである。とんでもなくブヨが多い。
 穴洞谷が、テレビや新聞で報じられることはないだろうと思う。なぜなら、林道開通まで行けないのである。
 もうすぐ、有峰が開く。今年は雪が多いそうである。林道が開いたら、山菜を求めてたくさんの方がお見えになるが、私は、山菜に興味がない。ただただ、穴洞谷のことを思い浮かべている。

~有峰の森に入る時の準備とシカ~

 7月2日、中坪達哉さんと有峰日帰りをした。午前中は砥谷半島2時間コース、午後は西谷いのちの沢2時間コース。午前中は、村田さんと斉藤さんが同行してくださり、午後は、同じく村田さんと岡本さんが同行してくださった。
 西谷に入る時、岡本さんが、熊鈴をつけておられたので、外すようにお願いした。うるさいのである。森を楽しみに来ているのに、チリンチリンと。言うまでもなく、山菜やキノコ採りに単独行するときは必要であろう。風の強い時、曲がり角で、クマが人間に気づかなかったときに災難は起こりうる。しかし、私たちは、4人で、おしゃべりしながら歩いているのである。しかも前を見て。クマに襲われることはない。現にここ何十年も、有峰でクマに襲われた事故はない。聞くと、日帰り語り部講のときも、指導員はつけているとか。あのチリンチリンが何の役に立つのであろうか。うるさいだけである。
 帽子を全員が被っていた。リュックサックをしょっていたのは、私と中坪さんだけであった。水を持ってきていたのも私たちだけであった。好天だったので、雨具は誰も持たなかった。リュックサックは、物を運ぶ以上に、転倒したときに背骨を守る役割があるように思う。私は、西谷の命の沢の手前の沢で、背中からひっくり返った人を、2人、見ている。ケガが全くなかったのは、彼らが帽子をかぶり、リュックをしょっていたからだと思う。さらに、砥谷半島の2時間コース、西谷の2時間コース、いずれもたっぷり汗をかく。水分補給は命を守る基本だと思う。
 そういう私であったが、振り返れば、半袖だった。半袖は私一人。こけたときのケガ、ハチのことを考えると、半袖は厳重注意ものだ。
 西谷に入る前には、橋のところで、上流に向かって4人でお祈りした。降りて来た時も、無事を感謝するお祈りをした。お目こぼしというべきか。「人事をまっとうして天命を待つ」でなければ、どっかんと災難がやってくると反省している。
 聞くと、有峰でシカが発見されたそうである。私は、非常に憂慮している。シカの被害は、クマの比ではない。繁殖力の強いシカは、森を荒らしてしまう。有峰森林文化村を検討していたとき、話を聞くために日光の環境省の事務所を訪ねたが、ひどいことになっていると説明を受けたことを思い出す。オオカミと雪がシカの侵入を防いでいたのである。ところが、天敵のオオカミが駆除され、雪が減ったことから、シカが増えて木の幹を食べ、枯らしてしまうようになったのである。ミズナラの幹の周りを針金のネットで保護しているのは痛々しい限りであった。夕方、車で走ると、前をシカが何度も横切った。夜だと、目が光っており、的も大きいし、わりとじっとしているので、ライフルでどんといけそうなものであるが、夜間は発砲が禁じられているので、駆除できないと言っておられた。
 全力を挙げて、有峰のシカの駆除に取り組んでほしい。そうでなければ、ダムの水源も荒れ、ダムに土砂がたまることになるであろう。どうぞよろしくお願いしたい。また、文化村でも訪れる人に、危機に直面していることを伝え、理解を得ることは重要な任務と考えている。

~おしゃれな時間-八雲立つ樹巡礼~

 8月8日、今年も富山八雲会による「八雲立つ樹」巡礼に参加しました。参加者11人。富山八雲会は、ラフカディオ・ハーンの蔵書が、岩瀬の馬場はるさんの寄付で、旧制富山高校にヘルン文庫として置かれたことを中心に生涯学習している団体です。
 私は、英語の講読会には参加せず、総会と、八雲立つ樹巡礼の時だけ参加する会員です。関東大震災の年に、ヘルン文庫を旧制富山高校にもってくるにあたっては、校長の南日恒太郎、田部隆次(英文学者)、田部重治(英文学者)の3兄弟が大きく貢献しました。そして、その田部重治さんは、「山と渓谷」という本の冒頭で、有峰、薬師岳を紹介しています。そんな縁から続いている、八雲立つ樹巡礼です。

山と溪谷 田部重治選集 (ヤマケイ文庫)

新品価格
¥1,015から
(2018/12/20 06:16時点)

 私たち11人のうち、足に不安のある2人をキャンプ場に残して県境の大多和峠に10時に着きました。峠から南東に尾根伝いに軽いアップダウンの道を40分ぐらい歩くと、幹が手のひらを広げたように分かれているミズナラのところに着きます。これが八雲立つ樹です。ヤマタノオロチの連想から、八雲立つ樹の名がつけられたものと想像しています。
 八雲立つ樹では、私がオカリナで「少年時代」を奉納しました。さらに、英語の文章をそらんじているので、それも奉納しました。
 The enactment, promulgation and enforcement of which will prevent war among nations という題の法案です。戦争絶滅受合法案と訳されています。量は、この題の10倍ぐらいあります。戦争が始まったら、10時間以内に、国家元首、元首の男性親族、内閣閣僚・官僚、戦争に反対しなかった国会議員・僧侶を、最前線に、最下級の兵士として送り込むこと。彼らの妻、娘、姉妹を最前線の野戦病院に看護婦として送り込むこと。こういう法案が通れば、戦争は絶対になくなるという法案です。
 そのとおりだと思います。私たちは、将棋に毒されていませんか。王将を取ったら勝ち、取られたら負け、歩・香車・桂馬・銀・金・角・飛車・王と位に差がある勝負事に。人間は平等なはずなのに。どんな軍備もこの法案に劣ります。
 安全保障関連法案に対して、寂聴さんも反対していますし、浄土真宗大谷派も反対しています。他にも、反対している宗教者は多いと思います。そのことをマスコミは報道していないように思います。
 柔らかいブナの木漏れ日の道を歩きながら、そんな話もみんなと話した、おしゃれな時間でした。


~気持ちが高ぶるワークショップの先の自由な社会~

 安保法案に関する雑誌を読むと、それぞれの主張が平行線であって、絶望的な気持ちになる。
 与党と野党、右翼と左翼、テーブルのあっちとこっちに分かれて、お互いの主張をまくし立てていて、おいそれと「参りました」と言えない議論は卑しい。自分の主張をまくしたてるテレビ番組は下品である。アメリカの大統領の候補者選びの様子を見ると、ぞっとする。野球のスタンドの応援と変わらないではないか。
 じっくりと話を組み立てた文章を読むことや、落ち着いたユーモアのある話を聞くのは、心地よい。その先にこそ、自由で平和な社会がある。
 10月の24日25日は、山じまい感謝の集いである。「富山森のこども園」の創設者、藤井徳子さんの話を聞くことが決まっている。藤井さんは、森の中で子供たちと大人が学びあう活動をもっと広めたいと考えておられる。これまでの経験やらドイツでの見聞が聞けるはずである。初日に藤井さんの話を聞く。一晩寝て、2日目の朝、餅つきをした後、アイデアを紡ぎあい、そのアイデアを出したからには何か協力しようじゃないかという気持ちが高ぶるワークショップをできないものかと考えている。
 有峰には、そんな参画意識を静かに育む力がある。有峰のその力を借りて、下界の社会を良くしていく。それが有峰森林文化村の使命だと、私は考えている。

~モノづくり大国?日本~

 ニュース専門ネット局 ビデオニュース・ドットコムというインターネットサイトがある。見るためには、1カ月540円かかるが、新聞やテレビを見るよりずっとましである。じっくりと解説しており、なるほどと思うことが多い。
 そこに、「東芝粉飾問題に見るモノづくり大国日本の終焉」という2時間の番組があり、日立の半導体製造にかかわってきた湯之上隆(技術経営コンサルタント)が解説している。これを見ると、自動車産業だけが好調で、東芝、ソニー、パナソニック、NEC、富士通、シャープなどのエレクトロニクス産業がなぜ苦しんでいるかがわかる。サムソンに負けているのはそれなりの理由があるのである。為替や人件費の問題だけではない。TPPによってエレクトロニクス産業が息を吹き返すとは、とうてい思えない。
 興味をもった私は、その番組の中で紹介された本を読んだ。酒井崇男著「タレントの時代」(講談社現代新書)。
 私は、若い時、鎌田慧著「自動車絶望工場」(徳間書店)を読んで、衝撃を受けた。奥付を見ると1979年2月に第2刷となっている。著者が、期間工としてトヨタに潜り込んだルポタージュである。トヨタは、カンバン方式という生産方法をとっている。必要な数だけの部品を納入させて車を作ることから、倉庫代がかからなくなり、コストを削減することができる。社員はいつも、カイゼンが求められている。トヨタで働く厳しさを、「自動車絶望工場」は描いている。
 そんな私が、今回、「タレントの時代」を読んで、そのトヨタに対する認識が変わった。トヨタの秘密は、主査制度を採っていることにあったのである。クラウンならクラウン、プリウスならプリウスの責任者が主査である。
 主査制度は、豊田英二(1913年〜2013年。トヨタグループの創始者豊田佐吉の甥。初代トヨタ自動車株式会社会長)が常務だった1953年に作ったものである。戦後、トヨタは、戦前・戦争中の航空技術者を大量採用した。彼らは、東大の中でも最も入学が難しいといわれる東大工学部航空工学科出身。彼らから主査制度が始まった。地頭(じあたま)の優れた社員を主査候補としていろいろな職場を経験させ主査に育て上げ、彼に一つの車の一切合財を委ねるのである。豊田英二いわく「主査は製品の社長であり、社長は主査の助っ人である」。トヨタは、カンバン方式で、コストを絞る。生まれた利益を新しい車の開発に回す。その回し方を支配しているのが主査である。こうして、私の中で「自動車絶望工場」と「タレントの時代」がつながった。カンバン方式は、いまや世界中の製造業で採り入れられている方法であって、生き残るための前提条件に過ぎない。トヨタ繁栄の秘密は、主査制度にある。
 1979年ハーバード大学のエズラ・ヴォーゲル教授は、「Japan as No.1」を出した。そしてアメリカは、国を挙げて、日本の製造業がどうして強いのか調べに調べた。そして、トヨタのカンバン方式の背後に隠れていた主査制度を知り、アップルやグーグルは真似た。一方、盛田昭夫(1921年〜1999年)が経営者であると同時に主査だったソニーは、ウォークマン(1979年発売)に代表される優れた製品開発力を持っていた。しかし、制度としての主査がなかったので、今日、低迷している。
 「自動車絶望工場」には、主査制度のことが書かれていない。期間工だった鎌田慧には主査のことがわからなかったのだろう。「自動車絶望工場」・「タレントの時代」どちらにも、トヨタの本当のことが書いてあると思う。なお、あくまでも「自動車に描かれているのは、鎌田慧が取材したころのトヨタである。
 1979年にいろいろなことが起こっていたことに驚いている私(当時、23歳)は、みなさんに、「東芝粉飾問題に見るモノづくり大国日本の終焉」だけでもご覧になることをお勧めする。

~百人一首練習機おわけします~

 百人一首練習ソフト「高砂の尾上の桜」を作りました。希望者に差し上げます。
 百人一首の73番上の句は、「高砂の尾上の桜咲きにけり」。権中納言匡房(ごんちゅうなごんまさふさ)です。下の句は、「とやまのかすみたたずもあらなむ」。「とやま」は、外山であって、富山ではありません。「外山」は、深山(みやま)・奥山の対義語。歌全体の意味は、「遠くの山の峰の桜が咲いたことだ。人里近い山の霞よ、立たないでほしい」
 富山県内の小学校で、百人一首大会をするとしたら、この歌を誰でも取ろうと狙う歌だと思います。「たかさご」→「とやま」で、一発で取ろうと、子供たちは競うでしょう。息子が小学生だったとき、私も練習しました。それまで、2番「春過ぎて」と4番「田子の浦」ぐらいしか知らなかった私です。息子につられて、20首あまり覚えました。
 大学時代、私は馬術部にいました。正月、先輩の家の新年会に、部員が大勢、招かれました。高校生の御嬢さんもおられ、カルタ取りをしました。惨敗。神戸出身、大阪出身、京都出身、奈良出身、滋賀出身の人がすいすい取っていき、大分は善戦。富山はゼロ。無芸大食はお下品と身に沁みました。実際に、覚え始めたのは、その15年後。
 いっぺんに覚えられるわけがないので、関連づけて覚えられるものを覚えて行きました。高校時代、同じクラスに、瀬島さんがいました。だから、9番「はなのいろはうつりにけりないたずらにわがみよにふるながめせしまに」(小野小町)を覚えました。同じく、八十島さんがいたので、11番「わだのはらやそしまかけてこぎいでぬとひとにはつげよあまのつりぶね」を覚えました。瀬島さんの弟さんが北陸電力に勤めておられ(有峰に案内したことあり)、富山駅でばったり会ったので、「瀬島家にとって、小野小町は一発でしょう?」と聞くと、「もちろん、マイカードです」。私の息子は、16番「たちわかれいなばのやまのみねにおうるまつとしきかばいまかえりこむ」が得意でした。同級生に、「まつもととしき」君か「まつだとしき」君がいたのかも知れません。
 結局、人は、そういったものをとっかかりにして、歌の本来の意味とは関係のないものを意味づけて、覚えていくものなのだと思います。
 一方、私は、パソコンのエクセルでマクロを組むのが得意。マクロとは、ボタンを押すと動くプログラムのこと。そこで、家で7日かけて、百人一首練習ソフト「高砂の尾上の桜」を作りました。その特徴を説明します。
  1.  上の句が出てきて、下の句を言えるかどうかという練習が基本です。そのとき、歌の出方を、ばらばらにすることもできるし、歌の順番通りにすることもできます。
  2.  決まり字だけを表示させて下の句を答えさせることができます。決まり字とは、どの歌か特定することができる上の句の字。例えば、73番「高砂の・・・」では、「たか」。11番「わだのはらやそじまかけて・・・」は「わだのはらや」です。76番「わだのはらこぎいでてみれば・・・」という歌が他にあるからです。決まり字をマスターすることは、カルタ取りの必勝法。
  3.  練習をして間違った場合、印をつけておいて、間違った歌だけを練習することができます。こうした多様な練習方法があるというのは、コンピュータを使う以上当たり前の機能であって、それほど自慢ではありません。
  4.  百人一首練習ソフト「高砂の尾上の桜」の最大の特徴は、歌を登録しながら覚えることができる点にあります。100首そろった状態で提供するのではなく、12首だけ入力された状態で提供します。追加登録は順番に入れる必要がなく、今日覚えようとする歌を入力すればいいのです。12首は、1番から順の12首ではなく、私にとって覚えやすかったものを12首です。12首の中には、みなさんが既に覚えておられるであろう2番「春すぎて」や4番「田子の浦」も入っていますが、皆目わからない、あるいは忘れてしまったという歌も含まれていると思います。この状態で、12首全部が口に出せるようになるまで、さまざまな練習方法をやって見てください。ここまでやってきて、面白そうだと思ったら、一日一首ずつ足していってください。一日に複数の歌を覚えるのは、結局、覚える歌の数が増えません。苦痛になるからです。多くの子は頭から順に覚えて行くので、後ろ方で、独自なとっかかりの考え付くものを覚えるのが勝利の近道。だいたい20首くらい覚えれば、小学生のカルタ取りでまずまずの成績を取れるのではないでしょうか。少なくとも、大学生のカルタ取りで「かっこいい」と言ってもらえるでしょう。富山県の子供たちには、73番「とやまのかすみ」と、われらが家持の6番「かささぎ」をまず押さえ、クラスに名前の似た子がいたらその歌を覚えていったらよいと思います。小学生にパソコンの入力は難しいだろうから、親と一緒に、一日一首増やしていくという使い方が理想です。
  5.  覚え方をメモできるようにしてあります。各自が、覚え方を工夫してそこに入力していけるようになっています。18番「住の江の岸による波よるさえや・・・」という歌があります。私は、大阪の住之江に行ったことがありません。しかし、競艇場があることは知っています。生まれてこの方、競艇に行ったことはありませんが、蛭子能収という漫画家が、競艇ファンであることは知っています。「すみのえ」→「競艇」→「蛭子能収」→「夢を追うが、すってんてんになることもある」→下の句「ゆめのかよひじひとめもくらん」の連想で、私は覚えました。だから、この歌の覚え方欄には、「住之江競艇、蛭子能収、夢を追う」とメモしてあります。これはあくまでも私のメモです。17番「ちはやぶる神代もきかず龍田川」の「龍田川」は、奈良県の川。奈良県の人ならいざ知らず、行ったこともない富山県の小学生は、「竜田揚げはから揚げ」で覚えるのではないでしょうか。だって、下の句が「からくれなゐにみずくくるとは」だから。
 「高砂の尾上の桜」を作っていて疑問に思ったことがあります。どうして、撰者の藤原定家は、家持の歌として「かささぎの・・・」を選んだのだろうかいうことです。あるいは伏木での「もののふの 八十娘子らが 汲みまがふ 寺井の上の かたかごの花」とか、「春の苑 紅にほふ 桃の花 下照る道に 出で立つ娘子」を選んでくれなかったのかということです。100人の歌人のそれぞれの最高傑作を選ぶと言うよりも、100個の歌の総合的な配置を定家は意図していたのではないでしょうか。
 有峰森林文化村に連絡していただければ、文化村から連絡を受けて、私から直接、「高砂の尾上の桜」をお送りします。なお、残念ながら、マッキントッシュでは動きません。ウィンドウズ2007以上でうまく動くことを確認しています。

~脳の不思議~

 渥美清は、撮影前にはセリフを完璧に覚えていたそうである。高倉健、三船敏郎もそう。志の輔も、演じる落語は、完璧に覚えている。すごいことだ。記憶力だけではスターになれないのであって、味とか表現力の上乗せが必要である。しかし、基礎となる記憶そのものに、私は驚く。
 私は、表現力・創造力はさておき、記憶してみようと、1年前から取り組んでいる。「英語の単純な文81個を覚えたら、英語の力がつく」というCD付きの本を買い、41日かかったが、覚えた。次に、戦争絶滅請合法案という、1474語から成る英文をインターネットで調べて、覚えた。これは20日かかった。さらに、プールで知り合った人が「ステーブ・ジョブスがスタンフォード大学の卒業式で行ったスピーチは素晴らしい」と言っていたので、インターネットで調べてこれも覚えた。11991語あり、覚えるのに30日かかった。ステーブ・ジョブスとは、アップルの創業者の一人。スマホを作った人である。そのスピーチの中に、Death is the destination we all share. No one has ever escaped it.というくだりがある。「死は、だれにも、必ず訪れる。逃れ出た人はいない」。ここに来ると、いつも、どきんとする。
 これら3つの英文は、朝夕の通勤の、自転車と徒歩の時間に暗誦している。さらに、百人一首。2015年12月11日の新聞に書いたように、パソコンで覚えるソフトを自分で作り、同時に、毎日1首ずつ入力し覚えていった。ようやく1月29日に100首に到達した。こっちのほうは、パソコンで毎日練習している。「式子内親王・たま」と画面に表示されると、「たまのをよたえなばたえねながらへばしのぶることもよわりもぞする」と口に出すやりかたである。朝、1首をパソコンに登録し、何度も口に出す。ところが、昼休みに思い出そうにも、すっかりこんと出てこない。家に帰って、またパソコンの前で声に出す。そんなのを1週間くらい繰り返すと、その歌は頭の中にがっちり入る。小学生なら、もっと速く覚えられるのだろうけど、中高年ゆえに仕方がない。
 2年前までは、こんな記憶ものに挑戦しようなどと思ってもみなかった。うまくいった理由を考えてみた。第一に、水泳の習慣。私は、ほぼ毎日、プールでクロール600メートルを泳いでいる。600メートルを時計に見立てて、「75メートルで8分の1(7分30秒)、150メートルで4分の1(15分)。375メートルで8分の5(37分30秒)。400メートルで3分の2(40分)」と、25メートルのターンのたびに考えているから、なんとなく泳げるのである。疲れたらやめるとか、10分泳いだらやめるというやり方を私はできない。さらには、60進法だから、約数がたくさんあり、標識をたくさん作れるのである。10進法の500メートルでは、こうはいかない。半分までがしんどいのであって、半分を過ぎると楽になる。そして最後の10分(50分から60分まで)は、疲れ知らず。こんなことを繰り返していると、「最初こそしんどいが、半分過ぎれば楽、後なんぼやればよいという指標があると達成しやすい」というものの考え方が身につく。英文を覚えるのも、百人一首も一緒だった。
 第二は、声に出さないと頭に入らないということである。お通夜に行くと、お坊さんが、「南無阿弥陀仏と思っているだけではだめです。声に出してこその念仏です」と言われる。なるほど、そうかと思って、音読の効果があるに違いないと思ったのである。その点、自転車徒歩での音読1時間が効いている。自動車の通勤は、もったいない。
 第三は、ゲーム性である。百人一首を覚えるのには、カルタ取りが一番。競争心は脳を活性化する。負ければくやしいからである。しかし、そんな機ドの裏に、その歌全部を書く。カードをかきまぜて、口に出す練習をする。2回目は失敗したものだけで、やる。これが王道である。私は、これをカードでやらずに、パソコンで、一日一首増やしていったのである。覚えるとき、かきまぜることは大切である一方、この歌は100首の中のどのへんにあるといった、地図的な空間配置も大切である。また、下の句を表示させて、歌全体を言い当てる練習も大事である。この稽古は実につらい。パソコンなら、そんな多彩な練習をゲーム性豊かにやることができる。
 人間は、中高年になると、毎日、たくさんの数の脳細胞が死んでいくらしい。60歳の私であるが、意外と覚えられたことにびっくりしている。脳の働きとしては、記憶力、創造力、表現力のほかに、読書力、人とのコミュニケーション力などたくさんの種類のものが必要だ。こうして考えてくると、人間の頭の中こそ、我々が挑むべきフロンティア(辺境)であると思う。陸であろうと、海であろうと、宇宙であろうと、そこに新しいものを求めていくと、必ずや環境破壊や資源戦争を起こす。遺伝子操作やロボットも危うさを感じる。しかし、毎日たくさん死滅している脳細胞の働きを盛んにする活動は、誰にも迷惑をかけない。生涯学習は、その人の健康・幸福だけでなく世界の平和を呼び込む。

~月の満ち欠けと木と人間~

 2月7日、ひみ里山杉活用協議会という団体のセミナーに行ってきました。高校同期の岸田さんが事務局長をしていて、彼から誘われたからです。「氷見は、電信柱用のボカスギの産地。速く成長するだけで、価値の低いスギの産地。だから、氷見の林業はぱっとしない」と、ずっと思っていました。それは違うのだと聞いて、認識を新たにしました。氷見を見直しました。
 午前中は、高性能林業機械で、木を伐るところを見学しました。森林組合には、政府の支援を受けて高額な機械が導入されており、それを使って伐るわけです。TPPで、「税金で機械を買っているではないか。訴えてやる」と、多国籍企業にやられないかと心配になりました。
 午後、セミナーがあったのですが、昼、おにぎりとキノコ汁の食事を食べながら、新月伐採のスライドと説明を聞きました。
 新月伐採とは、満月から新月までの間に木を伐ることです。三日月など、新月から満月の期間は伐らないのです。そうすると、「腐らない、反らない、虫がつかない、火が燃え付かない、室内の空気を浄化し、シックハウスにならない」などのよいことがあるそうです。
 そんなこともあるのかなあと不思議に思いました。「女性の生理の周期もあるだろう。人間は月に影響を受けるんだ」という話でした。なるほどなあと思い帰宅しました。家に帰って、インターネットで調べると、新月伐採が成立するという記事はもちろんありました。しかし、反対に、関係ないという記事もありました。
 そこで、気になったのが、女性の生理と月の満ち欠けの関係です。もし、関係があるなら、十何歳から60歳ぐらいまでの女性が、一斉に生理にならないとおかしいのではないか。体調によって、短くなったり長くなったりするのはおかしくはないか。まてよ、牝馬に乗っていたけど、馬の生理の周期はどうなっているんだろう。春先に、ふける(発情)ということはあったけど、毎月、牝馬の出血を見たことが無かった。犬や猫はどうなっているんだろう。
 進化の最終ランナーとして登場してきた人間が、月の満ち欠けと関係のある生理をするのであれば、進化の前段階の動物は、皆、月の周期と関係のある生理をするはず。
 インターネットで調べると、
  • アカゲザル(28日)
  • オオジカ(30日)
  • オポッサム(28日)
  • カニクイザル(28日)
  • カバ(30日)
  • キリン(14日)
  • クモザル(25日)
  • ゴリラ(45日)
  • アフリカゾウ(42日)
  • チンチラ(24日)
  • チンパンジー(34日)
  • ニホンザル(28日)
  • ハムスター(4日)
  • ミンク(8-9日)
  • モルモット(16.5日)
  • アメリカヤギュウ(21日)
  • ライオン(21日)
  • ラクダ(10-20日)
  • ラット(4-5日)
  • ロバ(21-28日)
  • 馬(22-23)
  • 山羊(20日)
  • ネコ(15-21日)。
 まず、押さえなければならないのは、発情と生理は別の話ということ。さらに、人間の生理と月の満ち欠けは関係がなさそう。そもそも人間に近い、チンパンジーやゴリラが28日でない。生まれた時は、28日にセットされていたとしても、生きているうちに、周期がばらばらになるとしたら、それでも月の周期と関係があるというほうが、論理に無理がなかろうか。ついでながら、もし、十何歳から60歳ぐらいまでの女性が全員、月の満ち欠けと同調していたら、旅館業界も文学も音楽も、スポーツイベントの開催日も、全然別の形態になっていたはず。
 新月伐採に根拠がないという記事もある一方、根拠ありとする人もたくさんおられるわけです。「木だから、根拠ありのほうに肩入れしたい」気が、私はします。しかし、その根拠として、人間の体も月と関係しているだろうと言われても、それは眉唾というのが私の考えです。
みなさん、どう思われますか?

~資格試験のコツ―間違い探しと、パソコンこつこつ入力~

 妻が、ケアマネ(介護支援専門員)の試験に、昨秋、合格しました。6人に1人しか受からない難しい試験です。3回目でした。その試験では、「5つの文が書いてあって、正しい文を2つあるいは3つ選べという」問題が60問出ます。2とか3の数は、問題の中に示されています。3回目は、私も多少の協力をしました。
 合格のコツをいろいろ調べていくうちに、間違い探しが有効であることがわかりました。「ブラジルの首都は、ブラジリアである」と正しいことを覚えるようにも、「ブラジルの首都は、サンパウロである」という間違いの含んだ文の、どこが間違っているか答える勉強をしたほうが、頭に入るということです。
 さて、パソコンで動く百人一首ソフト「高砂の尾上の桜」を作った経験を活かして、英語暗記ソフトを作りました。タネ本は、200ページあり、覚えるべき英文が400文載っています。半分くらい覚えました。全て、「コーヒーのおかわりをください」といった簡単な英文です。Could I get a refill? 
 一日の勉強方法はこうです。まず、一日4文を増やします。登録用画面で、日本文と英文を入力します。次に、練習用画面。ボタンを押すと、日本文だけが提示され、英語を口にしてみます。別のボタンを押せば、正解が表示されます。
 練習用画面には様々なボタンがあります。正しく解答できなかったら、その文のエラー回数を1足すボタンを押します。正答なら、エラー回数を1減らすボタンを押します。そして、エラーのあるものだけを抽出して練習できます。さらに、登録したものから順に、あるいはその逆に、練習課題として出すことも、可能です。記憶を定着させるため、その日を含めて5日間のものを順番に出して練習します。ここまでが朝。約30分。
 夜は、まず、朝の復習。覚えたつもりのものは、すっかり忘れています。次に、5日分の練習。30分くらいかけます。
 このやり方でやっていくと、6日以上経ったものは、忘れ去られる運命にあります。かといって、最初のものから順番にやっていこうとすると、数が多くなると、途中で眠たくなります。そこで登場するのが、シャッフルボタンです。シャッフルボタンを押すと、問題が、ごちゃまぜになって、出てきます。したがって、昔のものもほどよく登場して、記憶の更新ができます。この練習は、その日によって、20分くらいすることもあれば10分ぐらいでやめることもあります。
 私は、ラジオ英会話に始まって、たくさんの教材に挑戦してきました。本や普通のノート、ルーズリーフ、大きな単語帳などなど。いずれも十日坊主。
 そもそも、覚えるために必要な要素は、ゲーム性があること、シャッフルできること、エラーを記録できること、どこへでも持っていけること、美しいこと、安いこと。全てを満たす方法なぞありません。欠点が大きいと、必ず飽きが来ます。
 パソコンは、ゲーム性、シャッフル、エラー記録、字の美しさなど条件をたくさん満たしています。もともとパソコンをもっているので、追加経費はゼロ。こういった長所の反面、持ち運びは不可能という欠点があります。パソコンで入力したものを、スマホかタブレットに送信すれば電車の中でも練習できるようになるかも知れません。しかし、パソコンの広い画面で見えているからこそできるのであって、小さな画面になると都合が悪くなる恐れ、大です。さらに、パソコンで設定した複雑なプログラムが、その機械に対応しているか未知数です。なにしろ、私のソフトは、ウィンドウズでこそ動きますが、マッキントッシュでは動かないのです。
 これらのことから、当分の間、家でのノートパソコンのみで行くつもりです。パソコンの方が、本やノートより飽きが来ないことは、今、百人一首を覚えきり、英語を覚えつつあることで、実感しています
 重要なことは、毎日、少しずつ登録していきながら、覚えていくこと。最初から400文入ったソフトを買ってきて、さあ覚えようと思っても、とても続きません。人のノートを見ても頭に入らないのと同じです。自分で、毎日少しずつデータを増やしてこそ覚えることができます。
 娘が、妻とは別の資格試験を勉強したいと言っています。問題の出方は、ケアマネ試験と同じ。英語暗記用パソコンソフトを、資格試験用に作り変えて、彼女に渡そうと思っています。毎日、少しずつ入力していく。しかも、間違った文を示して、どこが間違っているかを答える問題として入力していく。そして繰り返し、繰り返し練習する。こうすれば、きっと試験合格するでしょう。

ところで、有峰とは?

さて、
  • 有峰林道(ありみねりんどう)
  • 有峰森林文化村(ありみねしんりんぶんかむら)
FB_IMG_1525770794677
って知っていますか?

富山県の南東部にある、有峰湖はどうですか?
FB_IMG_1525778927883
こんな湖があるところです。

知らないとは言わせませんよ。
日本地図にも載っています。
img20180713131758361

ほらね。
  • 黒部ダムよりも湖の体積は大きく富山県1の大きさを誇るダム湖
  • 富山市民の水道の水源
  • 北陸電力最大の水力発電所
なんていう結構すごい湖です。

そう、そんな有峰湖へ通じる大規模林道とその周囲に広がる公園が有峰です。

歴史は古く、大正8年、水害に悩まされていた富山県が、「災い転じて福と為す」ために始めた常願寺川の開発事業の一つで、紆余曲折があり最終的には戦後北陸電力が世界銀行からお金を借りてまで作り上げた、有峰ダム
今でも富山県が北陸電力の大株主なのはそういった関係があるからだとかいう話もあったり、この有峰の運営も富山県と北陸電力がお金を出し合って運営しているという、興味深い土地です。

毎年6月1日から11月12日までの間、
  • 普通車1900円
  • バイクは300円
  • 自転車ならば無料
で林道内に入れます。

普通に行っても楽しめますが、お得なイベントも開催されていますので、そういうときに行くのもいいですね。



有峰ハウスの宿泊予約はこちらからがお得です♪
有峰林道の公式情報は

通行止等の情報は
http://www.arimine.net/toll_road.html

フェイスブックページもあるみたいですよ。
https://www.facebook.com/ariminet/

有峰について学びたい方はこちらの書籍も読んでみては?

有峰物語―「山の時間」を生きた日本人

中古価格
¥1,200から
(2018/7/13 13:44時点)




有峰の記憶

中古価格
¥3,770から
(2018/7/13 13:45時点)



有峰周辺山歩きの記憶―ことよせて思うこと

中古価格
¥534から
(2018/9/14 10:13時点)


村の記憶

新品価格
¥10,184から
(2018/9/14 10:15時点)

FB_IMG_1536616688138
上の写真は猪根山遊歩道のカラマツ

有峰から登れる山は?

有峰の折立と言うところは、黒部川源流の山々への最短ルートの登山口となっています。
その中には日本百名山の薬師岳なども含まれていますよ。

ぜひ来てみてくださいね。

雲ノ平・双六・黒部五郎―笠・水晶・薬師・槍 (ヤマケイYAMAPシリーズ)

中古価格
¥2,146から
(2018/8/24 20:54時点)

毎日アルペン号
というバスが、東京から折立まで、夏時期は毎日走ってますよ。
使ってみてくださいね。

にほんブログ村 ライフスタイルブログ のんびり暮らしへ
にほんブログ村
↑クリックしていただけると単純に嬉しいです。ランキングが上がるんです。

幼稚園の頃から夢は「のんびり暮らしたい。」
仙人のような暮らしを夢見て、日々、遊んでいます。
記事を読んでいただきありがとうございました。


NEM/XEM持ってる方は、投げXEMもおねがいします!
因みに【nemlog】https://nemlog.nem.socialとは、ブログ記事を書いた(読んだ)人同士でチップを投げあえるブログサービス。興味があったら登録してみてくださいね。